解体工事とSDGsについて~環境への配慮が解体費用削減にもつながります~
最近はSDGs(エスディージーズ)という言葉を耳にする方が増えたのではないでしょうか?
解体工事でも産業廃棄物のリサイクルを徹底したり、周辺地域の環境への負荷を低減することによってこのSDGsに寄与することができますし、結果的に解体費用削減にもつながるのです。
2018年度の建設廃棄物全体のリサイクル率は97%と先進諸国のリサイクル率と比較しても遜色ないレベルとなっていますが、混合廃棄物のリサイクル率は63.2%とまだまだ低い水準です。(※1)
この混合廃棄物の処分費用は非常に高額なので、解体現場で分別解体を徹底してこの混合廃棄物の排出量を減らせれば解体費用は安く済むのです。
また、木造の家屋1軒を解体した時に排出される木材(木くず)を発電利用した場合、約200㎞をトラックで往復輸送した際に排出される量に相当するCO2の削減効果が得られ、地球温暖化対策になるとも言われています。(※2)
解体工事とは最終的に何もない状態にするという工事ですので、費用を抑えたいという方が大半かと思いますが、環境意識とリサイクル率の高い解体業者に依頼することで結果的に解体費用は安くなり、あなた自身がSDGsへの貢献をすることになるのではないでしょうか。
※1 平成30年度建設副産物実態調査(国土交通省)より
※2 平成25年度環境省調査より
解体工事とSDGsについて
SDGsとは「Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標」の事で、より良い社会の実現を2030年までに目指す国際目標です。
この目標は国や大企業だけではなく私達一人一人にも関わっている事ですし、解体サポートはSDGsを支援しています。
解体業者ができるSDGs
7. エネルギーをみんなに、そしてクリーンに
「すべての人々に手ごろで信頼でき、持続可能かつ近代的なエネルギーへのアクセスを確保する」
⇒リサイクル率向上によるCO2削減、車両をEV車にしたり、CO2を低排出する解体重機を使用することなど
11. 住み続けられるまちづくりを
「都市と人間の居住地を包摂的、安全、強靭かつ持続可能にする」
⇒解体工事によって空き家問題を解決し、周辺居住地の安全や環境面での悪影響の低減に寄与する。また、工事品質を重視して周辺居住地の安全を確保し、持続可能な都市空間の実現に取り組む
12. つくる責任 使う責任
「持続可能な消費と生産のパターンを確保する」
⇒解体現場で発生する産業廃棄物の適正処理、リサイクルを行い、更なるリサイクル率向上に取り組む
みんなが気になる産業廃棄物のゆくえ
あなたのお家を解体するとなった場合、お家で使われていた建材などの産業廃棄物がどのように処理されるのかは気になるところですよね。
現在は建設リサイクル法によって、適正処理が義務付けられてはいますが、廃棄物の処理費用は年々高騰している背景も影響してか、不法投棄など不適正処理をする解体業者が後を絶ちません。
適正処理をする解体業者を選ぶことが大切ですが、「適正処理」と一言で聞いてもピンとこない方が大半かと思います。
一般家屋やビルを解体した際に出る産業廃棄物
産業廃棄物処理の流れ
解体現場では分別解体が義務付けられていますので、建物を解体をして出た廃棄物は種類別に仕分けします。
※分別をせずに解体重機で一気に解体してしまう工法「ミンチ解体」は禁止されています。
仕分けされた廃棄物を種類別に車両に積み込み、中間処分場に持ち込まれ適正処理されます。
※産業廃棄物管理票「マニフェスト」と産業廃棄物は一緒に動くことになります。
【木材の場合】
中間処分場に持ち込まれた木材は破砕機で細かくされた後、チップ原料として製紙工場で紙の原料となる木材パルプや、木質系バイオマスとして再生可能エネルギー燃料、木質材料のボード用などとして再利用されます。
【コンクリートガラの場合】
コンクリートガラを破砕、選別し、リサイクル材として路盤材や駐車場用の砕石などとして再利用されます。
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