つい忘れがち!引っ越し準備のミソ

解体工事をお考え中の方々の中で、建替え・住み替えをする場合、お引っ越しで頭を悩ませる方も多いのではないでしょうか?
また、結婚、転勤・転職などの人生の転換期では決めなければならないことが多いので、非常にお忙しい思いをされることかと思います。
引っ越しのきっかけは人によって様々ですが、どんな理由であれ、「しなければいけないこと」はある程度決まっています。

こちらでは「これを押さえておけば安心!」という引っ越し準備の“ミソ”を、【建替えの場合】と、ほとんどの場合に当てはまる【退去前】・【入居前】の場合に分けてお届けいたします。
(番外編:どうする?引っ越し前後の「挨拶」
近々引っ越しをお考えの方もそうでない方も、是非ご一読ください。

●併せてご活用ください⇒引っ越しチェックリスト

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【建替えの場合】押さえておくべきポイント3つ

建物の築年数が古く建物の耐震性に問題がある場合や、お子さんの成長によって部屋割りに不都合が生じてきた場合、また新たに古家付きの土地を購入し、建っている古い家を解体後に新築してから住み替える場合など……

“持ち家を住み替える”際には、マンションやアパートの引っ越しよりも入念な準備が必要です。

まずは、そんな「建替え」を伴う引っ越しにおいて押さえておくべきポイントを3つに絞ってご紹介いたします。

①購入時古家付き土地を購入・建替える場合

「まず土地を買ってから相談するもの」と思っている方が多いようですが、購入前にまず信頼のおける設計士や業者さんに見てもらうことを強くお勧め致します。
購入して、解体して、いざ建築!という段階で、土地の形状や性質・制約で希望の間取やプランができなかったというケースも少なくありません。
また、購入後に地盤が弱い事が分かり、地盤を改良をするのにお金がたくさんかかってしまったということもあります。
土地に合わせて家の事を考えるより、ある程度自分の建てたい家の希望やイメージしておくことなど事前の準備・調査が大切です。

②解体時既存建物の解体工事で注意すること

工務店や建設会社、ハウスメーカーに依頼する場合でも、解体は別に依頼(分離発注)した方がコストを抑えられることがほとんどです。(参照:解体工事と建築は分けて発注する
分離発注を嫌がったり、(事実上)禁止しているようなところは建築を依頼することもあまりお勧めできません。

③引越時仮住まい用・新居用の荷物の仕分け

引っ越しが本格的に決まったら、スケジュールを立てて荷物の仕分けに取り掛かります。
仮住まいへ持っていく荷物が最小限となるよう、本当に必要なものだけを事前に選り分けておきましょう。
特にご家族の人数が多ければ多いほど、荷物の選別が大変になります。不要なものを片付ける作業も同時に行えば、新居に持っていく荷物も自然と減り、引っ越し費用の削減にもつながります。

【退去前】やるべきこと3つ

その1.普段見えない箇所の破損チェック(賃貸の場合)
普段見えない箇所のチェック

退去前に入念な掃除をされるという方は多いと思います。
しかし、ただ見える部分だけを多少丁寧に掃除したとしても、思わぬところで「借主負担の破損」として修繕費を請求されてしまう場合があります。
網戸の大きな破れや掃除を怠った換気扇の汚れなど、普段あまり目を向けないところにも目をやって、不安なく退去できるようしっかりと掃除をしておきましょう。

その2.ライフラインの停止・開始手続き

電気・ガス・水道といったライフラインは引っ越しの1週間前までを目安に停止・新規申し込みをしておきましょう。
特に口座振替を利用していて、引っ越しにより使用銀行を変えることになった場合などは、新しい口座からの支払いを開始するまでに時間がかかることがあるため、早め早めの手続きを心がけたいところです。
また、郵便物の転送届も忘れがちなので、早めに済ませておきましょう。

ライフラインの停止・開始手続き
その3.粗大ごみの申し込み
粗大ごみの申し込み

直前になって申し込んでも「間に合わない!」ということになりがちなのが、この粗大ごみです。
特に引っ越しシーズンだと、排出予定日の2~3週間前に申し込んでおかないと退去日までに片付かない事態に陥ってしまいます。
そうなると、粗大ごみも一緒に新居に持って行くか、それが難しい場合は管理会社や大家さん側で処理をしてもらうことになるのですが、後者の場合は処理費を請求される可能性が高いので、大きなごみが出ることが予想される場合は余裕を持って申請を済ませておくべきです。

【入居前】やるべきこと3つ

その1.損傷・備品のチェック(賃貸の場合)

これは実践されている方も多いかと思いますが、退去時に「○○に傷がついていた!」などと覚えのない破損を指摘されることを防ぐために、必ず入居前か遅くとも入居日には細部をチェック・撮影しておきましょう。
物の破損だけでなく、エアコン等の備品がしっかり動作するかどうかも要確認ポイントです。

損傷・備品のチェック(賃貸の場合)
その2.搬入路の幅チェック
搬入路の幅チェック

家電付き物件に引っ越すのでなければ、大抵の場合洗濯機や冷蔵庫などの大型家電、ソファなどの家具も一緒に引っ越すことになります。
盲点となりやすいのが、新居のドア周りの幅。搬出時はすんなり成功しても(一度搬入しているので当然ですが)、新しい設置場所まで無事にたどり着けるかは事前にしっかりチェックしておかなければなりません。
特にマンション等の2階以上に引っ越す場合、部屋の入り口や設置場所のサイズだけでなく、途中の搬入経路に障害物や狭いドアがないか確認しておいた方が安心です。
作業当日にどうしても搬入が難しいことが判明した場合、窓からクレーンを使って…ということになりかねないので(そうなると追加料金がかかってしまう可能性が高いです)、内見時に確認し忘れたという方は改めて確認しに行くか、融通のきく大家(管理会社)さんである場合は直接聞いてみるのも一つの手です。

その3.窓の数チェック・カーテンのサイズ計測

こちらも内見時に確認していれば安心ですが、計測をしていないと、引っ越してから困ることになってしまいます。
カーテンは外からの視線を防ぎ、直射日光から守ってくれるなど日常に必要不可欠でありながら、オーダーが必要なサイズである場合は特に、手元に届くまで1週間以上を要する場合があります。
窓の数が多ければ多いほど高い買い物となるので、しっかり確認しておきましょう。

窓の数チェック・カーテンのサイズ計測

引っ越しチェックリスト

上記以外にも、「やらなければいけないこと」はたくさんあります。
そこで、重要な手続きや準備を抜かりなく済ませられるよう、最低限のポイントを押さえた「引っ越しチェックリスト」をご用意いたしましたので、お引っ越しの際に是非ご活用ください。
(PDF版はこちら:引っ越しチェックリスト[PDF]

① ~引っ越し1ヶ月前
チェック項目準備すること届け先
貸主への連絡(賃貸の場合)大家または管理会社
粗大ごみ・有料ごみ等の処理引取先の手配
家電リサイクル券(一部)
自治体
専門業者
固定電話の移転手続きNTT(局番なしの116番)
プロバイダの移転手続き契約しているプロバイダ
② 引っ越し1週間前
チェック項目準備すること届け先
転出・転居届旧居の最寄り役所・役場
転校届転出証明書他在学中の学校長
国民健康保険の資格喪失届国民健康保険証
印鑑
住民票がある役所・役場
国民年金の住所変更
※転居(同一市区町村内での引越)の場合
国民年金手帳
印鑑
住民票がある役所・役場
印鑑登録の廃止印鑑登録証住民票がある役所・役場
電力会社への移転連絡電話連絡またはHPから手続き
ガス会社への移転連絡電話連絡またはHPから手続き
水道局への移転連絡電話連絡またはHPから手続き
郵便物の転送手続き郵便局所定の転出届郵便局窓口
携帯電話会社への移転連絡契約している携帯電話会社
NHKへの移転連絡電話連絡またはHPから手続き
銀行・保険などの住所変更各銀行・保険会社のHPまたは窓口
転居通知はがきの準備
引っ越し挨拶の手土産準備
③ 引っ越し前日まで
チェック項目準備すること届け先
旧居の清掃・ごみ処理
近隣への挨拶
④ 引っ越し当日
チェック項目準備すること届け先
旧居の明け渡し
(退去立会・鍵の返却)
旧居の鍵旧居の管理会社または大家
新居の貸主・近隣への挨拶手土産
⑤ 入居後
チェック項目準備すること届け先
転入届転出証明書(旧住所の役所で取得)
印鑑
新居の役所・役場
転入学届在学証明書
教科書無償給与証明書
就学通知書
新住所の住民票
転入学願
自治体・専門業者
国民健康保険加入手続き転出証明書
印鑑
新居の役所・役場
国民年金住所変更(転出時)国民年金手帳
印鑑
新居の役所・役場
印鑑登録登録する印鑑
身分証明証
新居の役所・役場
パスポート期限有効のパスポート
(「所持人記入欄」を自ら訂正)
(姓名・本籍地が変わる場合)
各都道府県の旅券センターで手続き
運転免許の住所変更運転免許証
新住所の住民票
(県外の場合は証明写真)
新住所所轄警察署
運転免許試験場
自動車の登録変更変更登録申請書
手数料納付書
自動車検査証
印鑑住民票
自動車保管場所証明書(車庫証明)
自動車損害賠償責任保険証明書
新住所所轄陸運支局
自動車保管場所証明申請(車庫証明手続き)自動車保管場所証明申請書
印鑑
※貸駐車場の場合は貸主が発行する自動車保管場所使用承諾証明書のコピー
駐車スペースを管轄する警察署
敷金の清算(賃貸の場合)貸主に預けていた保証金の返還
※保証金が無い場合は退去費用の支払い
旧居の管理会社または大家
転居先の通知転居通知はがき友人・知人へ
職場への報告新住所の記載された身分証明証または住民票経理・総務課等

番外編どうする?引っ越し前後の「挨拶」

どうする?引っ越し前後の「挨拶」

荷造りや業者選び、ライフラインの手続きなどに追われていると、つい忘れがちな「挨拶」
引っ越し作業は、マンション等の集合住宅なら特に周りの住民に迷惑をかけないよう気を遣う必要があります。
当日の引っ越し作業について知らせることが一番の目的ではありますが、場合によっては手土産が必要であったりと、事前に準備しておかなければいけないことも出てきます。
引っ越し直前になって忘れていたことに気がついたりすると、どうしても慌ててしまったり蔑ろにしがちです。新居では少なからず人付き合いが発生することになるので、ここはしっかり気持ちを整えておきましょう!

そもそも挨拶って必要?

引っ越しを経験された方であれば、一度は悩んだことがあるのではないでしょうか。

必要かどうかは、物件のタイプや立地条件・人それぞれの価値観も関わってくるため、一概に「絶対必要!」とは言い難いのが現実です。
ただし傾向としては、ご年配の方や夫婦・ご家族で暮らしている方はご自身も挨拶をされた経験がある場合が多く、一人暮らしの方は挨拶をせずにそのまま引っ越し当日を迎え入居するパターンも少なくないようです。

とは言え、周りに住んでいる住民の人柄は事前に把握することが困難なもの。ですが少なくとも、引っ越し先が閑静な住宅街にある一軒家、もしくはある程度広さのあるマンションやアパートで、ご自身にお子さんがいらっしゃる場合や、(楽器・ペット可物件でも)音や振動によって迷惑をかけることが予想される場合には、事前に一言伝えておく方が無難でしょう。

ワンルームや1K程度の間取りが多いアパート等で一人暮らしをする場合は、周りの住民も一人暮らしをしていることがほとんどですので、挨拶に行きたい時間帯に在宅していない可能性も考えられます。(あまりに早すぎる・遅すぎる時間に行っても、逆に悪印象を与えてしまいます。)
また、最近では近所付き合いを避ける方も増えてきているようですので、引っ越し先が単身用の物件である場合などは「敢えて挨拶をしない」ことを選択するようなケースもあります。(特に女性の場合は、あまり「女性の一人暮らし」であることを周知しない方が良いでしょう。)

最も簡単な方法として、手土産に手紙を添えてポストに投函するという手もあります。
ご自身のライフスタイルに応じて気にするべきポイントを考え(小さなお子さんがいる場合は足音や声、活動時間が遅い場合は日常の生活音やドアの音、ペットを飼っている場合は鳴き声や毛の飛散など)、自分に合った手段を選んでみてください。

色々なパターンを挙げましたが、目的は作業当日に迷惑をかけないようしっかり知らせておくこと、引っ越し後に近隣住民とトラブルになるのを防ぐことです。
「挨拶をする」と決めたのであれば、これからご紹介するポイントを押さえ、気持ちに余裕のある状態で行いたいところですね。

その1.挨拶のタイミングはいつ?

まずは、退去時の挨拶について。
あまりに直前だと失礼にあたることもありますので、1週間前~2日前には挨拶を済ませておきたいところです。
入居時の挨拶とは違い、お隣さんの活動時間や(日頃から挨拶以上の付き合いのある場合は)人柄もなんとなく把握できていることが多いと思いますので、在宅のタイミングもつかみやすいのではないでしょうか。

次に、入居時の挨拶について。
こちらは引っ越し先までの距離によって変わってくるかと思いますが、遠方の場合や近所でもご自身が多忙の場合など、挨拶に行けるタイミングが限られることが多いのが悩みどころです。
できれば前日までに済ませておきたいところですが、物件の決定から引っ越し当日まで足を運べない場合などは、当日になってしまったとしても、作業開始前にその旨を一緒に伝えておくと角が立たずに済みます。

退去時・入居時とも、相手が不在の場合は上述の「ポスト投函」を使って挨拶に代えても良いでしょう。

その2.どこまで挨拶に行ったらいい?

お住まいのタイプ・形状にもよりますが、一軒家の場合は両隣と向かいのお宅には最低限挨拶しておくべきでしょう。
前面道路の幅が狭い(トラックが停車すると近隣の方の車の進行を妨げてしまう)場合はもう少し広範囲に挨拶する必要があるかもしれません。
退去時はある程度見当がつきますが、入居時は新居周りの環境を事前に調べておいた方が安心です。
マンションの場合はエレベーターや階段を占拠する時間が少なからず発生しますので、両隣・上下階への配慮や挨拶が必要となってきます。
どんな状況であっても、「自分が引っ越してこられる側だったら…」を考えておくと、挨拶をしておくべき対象がはっきりし、トラブルなく引っ越しを終えることができると思います。

その3.手土産は何を選んだらいいの?

一般的には、誰にでも喜んでもらいやすい「消え物(すぐに消費できるもの)」が選ばれることが多いです。何軒か回ることになりますので、価格帯は500円~1,000円程度で十分でしょう。

タオルや洗剤などの消耗品、食品では菓子類(日持ちのするもの)・お茶などが最も選ばれやすいものですが、タオルの場合は素材や色柄の好みがあったり、最近ではオーガニックの洗剤しか使わないという方も増えてきていますので、品物選びには少し慎重になってしまいますよね。

参考までに、遠方に引っ越す場合は旧住居の地域の名産品を持っていくと喜ばれやすいのではないでしょうか。
引っ越し先が近場の場合は、地域指定のゴミ袋やお醤油など「どこの家庭にもある消耗品・調味料」が最も無難な選択です。

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