家屋調査(頑丈な物件解体の場合)
鉄筋コンクリート造など、頑丈な建物を解体する場合、近隣の住宅に解体工事の影響による破損等がないことを証明する目的で事前におこなう調査を家屋調査といいます。
(※一般的に土地家屋調査士のいう家屋調査とは異なるものです)
例えば、家屋調査をせずに解体工事が終了した後、近隣の方から「コンクリートの床にヒビがはいった」とクレームがきた場合、そのヒビが工事の振動ではいったものなのか、工事前からあったものなのかを証明することができず、その補修を施主が行わなければならなくなるなど、トラブルや追加の出費に繋がるケースがあります。 何より、建て替えで同じ土地に住み続ける場合、トラブルのあった相手と近隣の関係が続きますので、後々まで不要な心労が尾を引いてしまうことにもなりかねません。
そのようなリスクを避けるため、工事前に近隣の住宅に説明・お願いをしたうえで、家屋の全景や、車庫・花壇などの工作物、必要に応じて内壁・天井などの亀裂や、柱・床などの傾斜を調査・撮影しておくことが重要になってきます。
調査しておいたことによって、近隣に生じた損害が明らかに解体工事によるものだと証明できた場合、その補修や補償が施主の負担になることはまずなくなります。 調査費用の相場は家屋1件あたり3万円前後が一般的です。
調査には近隣の方の協力も必要となってきますが、施主・近隣の方ともに調査によって回避できるリスクはとても大きなものとなります。
解体する建物が鉄筋コンクリート造の場合や、近隣の建物がコンクリート造など振動の影響を受ける恐れがある場合は、家屋調査をご検討いただくことをお勧めいたします。