解体業者の選び方 賢い選択は?
見積もり金額が安かったのでお願いしたが、工事中に追加費用を請求され最終的には相見積もりを取った他の業者よりも高くなったというケースがあります。
解体業者選びの際に注意すべき点を挙げればキリがありませんが、実際に解体工事をした方のお声をもとに、特に気をつけていただきたい点を紹介します。
【先読み!この記事の結論】
- 「見積もり金額が安い」だけで解体業者を選ぶのは危険です。
- 現場はどのような人が工事をして、しっかり管理をしてくれるか確認しておきましょう。
- 「近くの解体業者だから」という選定基準はあまり意味がありません。
- 見積もり依頼は時間に余裕をもってするようにしましょう。
<目次>
- 解体業者選びでよくある失敗例
- 解体業者選びに失敗しない方法
- その他に注意すべきこと
1.解体業者選びでよくある失敗例
ⅰ)見積もり金額が最安値だったからお願いしたが追加費用が発生し、他よりも高くなった
こういったケースは少なくありません。基礎の下から地中障害物が出てきたなどの正当な理由ももちろんあります。しかし、中にはまずは契約してもらうために安く提示し、のちに「これも含めるのなら別料金がかかる」というような不当な請求をする業者も中にはいます。
ⅱ)解体する実家が遠方なため、業者に丸投げしていたら近隣からクレームが入った
田舎の実家など、遠方でなかなか帰れないという方が電話やメールのやり取りだけで工事を依頼する場合は特に注意が必要です。依頼者が近くにいないことをいいことに現場でタバコを吸ったり、雑な解体工事でホコリが舞ったりして近所の方からクレームが入る場合があります。
ⅲ)現場が全員外国人で日本語をしゃべれる人がいなかった
いざ解体工事に入ると、現場には外国人しかいないということもあります。最近は労働者不足で外国人を雇う業者も少なくありません。外国人の方がマジメという声もよく聞くので日本語をしゃべることができれば問題はないのですが、日本語をしゃべれる人が現場に1人もいない場合は注意が必要です。現場を訪れた時や近隣の方から話しかけられた時に会話ができず、トラブルになりかねません。
2.解体業者選びに失敗しない方法
ⅰ)見積もり金額だけで判断しない
見積もりが安かったというだけでお願いするのは危険です。追加工事や雑な工事でトラブルになる可能性があります。解体業者の担当者と直接お会いし、どのような会社なのか見極めることが大切です。トラブルはないに越したことはないですが、万が一あった場合でもしっかりと対応できる業者であれば大きな問題には発展しません。
対応がしっかりしているが見積もり金額が少し高いという場合は、すぐに安い方の業者に依頼するのではなく一度金額交渉をしてみましょう。
ⅱ)工事の進捗を写真で送ってもらいましょう
現場が遠方の場合は工事中の現場の写真をメールなどで送ってもらえるか確認しましょう。工事の進捗がわかるだけでも安心です。また工事完了時はできるだけ業者と現地でお立合いの上、最終確認をすることをお勧めします。どうしても現地に行けない場合は整地後の写真を送ってもらい確認してください。確認せずに工事代金を支払い、その後に何かあっても手遅れになる可能性があります。
ⅲ)現場の職人さんはどんな人?
業者さんに現場には外国人が入るか、入る場合は日本語をしゃべれる人がいつもいるかを確認しましょう。また、自社施工なのか協力業者が工事をするのかも確認し、もし協力業者になる場合も担当者が必ず現場をしっかり管理してくれるか確認しましょう。
3.その他に注意すべきこと
ⅰ)近くの解体業者がいい?
よく「現場近くの解体業者の方が安いでしょ?」と言われますが、決してそんなことはありません。
現場が近くても廃材を持っていく処分場の処分費が高かったり、元々の単価を高く設定していたり、距離を業者選びの判断基準にはする必要はありません。また近くの業者だから対応がいいということにもなりません。
解体業者も同じ市区町村内だけで営業をしているわけではなく、片道1時間ぐらいであればほとんどの業者が営業範囲内です。地元業者だけでなく少し範囲を広げて選定した方が良い業者さんに出会える可能性が高いです。
ⅱ)契約する前に必ず工事内容の最終確認を
見積もり書で納得された場合でも、依頼する前に工事内容を直接確認しておきましょう。
どうしても気になる点は契約書に一言記載してもらうようにお願いするのも食い違いを防ぐひとつの方法です。
ⅲ)直前の解体業者探しは危険
建替えや店舗の返却など、解体工事に期限がある場合は直前になって解体業者を探し始めるのは危険です。直前だと日程的に対応できる業者数が少なくなります。すぐに工事に入れる業者はそれだけ普段の仕事があまりない可能性があります。「期限が迫っていたから仕方なくお願いしたらいい加減な工事をされた」と後で後悔される方もいます。反対に1~2か月先になるという業者は、評判がよくスケジュールが埋まっているということです。見積もりは解体工事をスタートしたい時期の1~2か月前までにはお願いしましょう。
まとめ
解体工事は壊すだけだから安く済ませたいと思われる方も多いでしょう。ただ、金額だけで解体業者を選んでしまうと、工事が雑で近隣に迷惑をかけたり、工事中に不当な追加請求があったり、後で痛い目にあう可能性があります。金額だけでなく担当者の対応などをもとに、解体工事中も安心して任せられるかを見極めることが大切です。
また、良い解体業者を見つけるためには時間に余裕をもって業者探しをスタートさせましょう。
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