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行政代執行による危険な空き家の解体工事について

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老朽化した危険な空き家

岩手県釜石市で倒壊の恐れがある空き家を市が強制的に取り壊す「行政代執行」が行われました。
取り壊されるのは釜石市内の木造平屋建ての母屋と小屋などの建物で、建築から70年以上経過しているとみられています。

屋根や壁が剥がれ落ちるなどして危険なことから、近隣住民は解体の要望を市に寄せていようですが、行政代執行で建物を取り壊すのは釜石市内では初めて。

また、広島市でも倒壊の危険性がある空き家1棟について、行政代執行に初めて踏み切りました。
対象の空き家は築58年で、長年放置されて全体が傾いたり、外壁の一部がはがれ道路に落下したりしてたようです。
広島市は、去年、空き家対策特措法に基づいて「特定空家」に認定。
所有者に対し改善指導や除去命令をしてきたが、倒壊の恐れなどがありこのままでは危険だと判断。
解体費用のおよそ520万円は所有者から徴収するようです。

岩手県北上市や佐賀県白石町、山口県山陽小野田市、徳島県小松島市、福井県あわら市でも行政代執行による空き家の解体工事が行われました。

行政が危険な特定空家の所有者に対し必要な措置(除却、修繕等)をとるよう指導を行ってもそれを履行しない場合や、期限内に完了の見込みがない場合などに「行政代執行法」によって強制的に除却(解体工事)されてしまいます。

行政代執行による解体費用は税金ですが、空き家の所有者が費用の支払いをしない場合は税金と同様に回収されます。
所有者の同意なく不動産や車などを差し押さえられて売却されてしまいます。
また、地域の条例によっては、代執行が実施された空き家所有者の住所や氏名といった情報を公表されてしまうことも有り得ます。

行政代執行による解体 工事は2015年に空家等対策の推進に関する特別措置法が施工されて以降、増えてきています。
年々危険な空き家が増えていることが背景がありますが、行政代執行に至ってしまう前に空き家を適正管理すること、ご近所に迷惑がかかる前に先にご自身で解体をすることを検討する事などが大切です。

★関連リンク:
「空き家対策特別措置法」

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