NHKで放送されている「解体キングダム」という番組をご存じですか?
NHKで不定期に放送されている解体工事に注目したドキュメント番組です。
巨大な煙突の解体や大手百貨店のビル解体など、いったいどうやって解体するのだろうか?と思うような解体工事にフィーチャーした内容で、非常に興味深い番組となっています。
残念ながら一般の木造住宅のような解体工事は取り上げられませんが、解体工事という業種に注目した点では珍しく興味深い内容となっています。
以下、[全建ジャーナル 2023.6月号掲載]された番組企画者の方のコメントより抜粋します。
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解体キングダム チーフ・プロデューサー
NHKエンタープライズ 杉浦 大悟
【解体工事をメインとした番組を制作したきっかけ】
企画のきっかけは街を歩いていて、防音シートで包まれたビルがしばらくすると更地になっている光景をよく見ると思いますが、この中で一体何が行われているのか?と疑問に思ったことです。

取材をして一番驚いたのが、解体工事の技術力の高さです。建造物を解体するにあたり、どう解体するかをここまで細部にわたり計算をして解体しているとは思っていませんでした。多くの人は、重機でガシガシやっているだけと思っているのではないでしょうか?でも当然といえば当然ですが、階上解体の際、何台ビルの上に重機を載せられるのか?どうすれば安全に壁倒しができるのかなどは緻密な計算の上で成り立っているわけです。そして、解体する建物ごとに解体方法を変える必要があることにも驚きました。建物の構造、作られた時期、使われているコンクリートの質や鉄筋の量、周囲に足場を組めるスペースがあるかなどによって、現場ごとに解体方法を試行錯誤しているんです。
そしてもう一つ驚いたことは、「解体には設計図(解体図)がない」ということです。新築の時は設計図に基づいて建てていくのですから、解体の時もそのようなものがあるのかと思っていました。また、たとえ建設時の設計図が残っていたとしても、図面通りに建てられているとは限らず、解体の際には目の前の建造物と向き合って知恵を絞って解体しないといけないと知り、本当に驚かされました。
それから解体を取材して感じたイメージとして強く感じたのは、現場の皆さんがいかに周囲に対して気を遣われているか、ということです。建築工事の場合は新しい建物ができるので周囲の人も割と受け入れてくれると思いますが、解体工事の場合、ただ建造物を解体するだけなので、粉じんや騒音に対して周囲の人たちの視線が厳しくなりがちです。場合によっては、迷惑と受け止めている人たちもいるかと思います。そうしたなか、現場で作業されている皆さんが、いかに周囲に迷惑をかけず解体するかに心を砕いているかを知りました。粉じんを抑えるため散水を徹底したり、極力工期を短くする、寝静まる時間に大きな音の出る重機を使わない、など、本当に私たちのために気を遣っていることは、取材するまでは知りませんでした。
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不定期放送ゆえ、気づいたら終わっていることがあるので、私はハードディスクレコーダーの録画機能を使って「解体キングダム」を単語登録しています。こうすると、自動で録画されるので見逃すことがありません。
皆様もぜひご覧になってください。







